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2010/12/20 九州 
褐色の土類重曹泉と個人宅の秘湯

1 庄内温泉 ことぶきの湯   
 家族湯付きの日帰り温泉 長宝団地専用温泉と同じ源泉 
 つるつるの黒湯 


国道210号線は湯平を通り湯布院に行くが途中に田淵共同湯や同尻温泉、篠原温泉、小野屋温泉などがある。以前、ブロック造の長宝団地温泉地元専用共同湯に入浴したが黒湯のつるつるモール泉で良い記憶になっている。この源泉を使い国道沿いに家族湯を併設した日帰り入浴施設がオープンした。



総計507mgで45.7度の単純泉であるが、ウーロン茶色の黒湯で、弱いつるつるのある良い湯であった。微苦味と少モール臭のある源泉である。掛け流しの利用法で新鮮で良かった。家族湯の一つを見学した後、共同湯として使う大きな内湯に入浴した。薄い成分総量ながらCO3が18mg含有されており、とろみのある感触が記憶に残っている。



2 某温泉   
 原始的な風情の沢に湧く仮設風温泉 ブルーシート張り 
 沢に落下する未利用の温泉の打たせ湯にして浴びる 炭酸味際立つ新鮮な湯
 迷うが、やっとゲット。


国道210号線から県道に入り長者原方面に向かう。途中阿蘇野白水鉱泉の横を通り、飯田高原に向かう、この地域は長者原温泉や筌の口温泉、寒の地獄温泉や星生温泉、牧の戸温泉などの温泉密集地である。



このうち以前から課題になっていた某温泉個人用浴室にやっと訪問できた。ぼろぼろの古い民家の沢沿いにあるブルーシートで覆われた浴槽である。民家の鄙び具合が激しく木は腐っていて、トタンで壁を造っているがこれも錆び錆びである。



旧湯小屋は木の壁が古く茶色に煮締めたように黒ずみ激しくボロイ、しかしこちらの浴槽は使われて居らず、沢沿いにブルーシートで覆い、入口にゴザを垂らした仮設のような浴室があった。小川の沢の対岸には湯が打たせ湯のように捨てられており、こちらも浴びてみた。湯は使い込まれた茶色に染まった木製の浴槽に入れられており、掛け流しになっている。重炭酸土類泉であろうか、透明、炭酸エグ味強し、土類鉱物臭である。炭酸分をかなり含有しており炭酸泡が身体に付着した。



このように原始的な状態で温泉が使われているのは貴重であり、仮設風の湯小屋が凄い存在感である。湯は炭酸の感触が残り良い湯であった。

3 長者原牧場温泉 まきばの湯   
 褐色の良い湯 渋エグ味 土類重曹泉 Fe 2.2


飯田高原の観光牧場の一角に温泉施設が建ち、このたび入浴してみた。まきばの温泉館と言い、景観の良い高原に建っている。小さな施設ながら浴室は広く大きな内湯と露天風呂が一つ付いていた。



61.4度の土類食塩重曹泉(NaMgCa-HCO3 Cl)で32.6リットルの湧出である。しかし内湯、露天風呂ともに掛け流しで利用されよい温泉であった。露天風呂は石組の四角いもので緑色褐色、渋エグ味、金気臭という個性的な温泉で、良い表現をしていた。



鉄分Feは2.2mgであるが良く出ており、緑色に濁っていて源泉のまま加工されていないのがわかる。弱く加水されているようだが気にならない程度で満足した。筌の口温泉の同系であろう、この地区には良い温泉が湧出する。内湯も露天風呂とほぼ同じ表現であった。また牧場だけあってミルク風呂があり、生臭い白濁した浴槽があった。



4 馬子草温泉 お宿きづな  
 まきばの湯と同系の良い湯 Fe1.9+2.3が良い 山の景観が良い


まきばの温泉館の近くに馬子草温泉 お宿きづなというペンション風の奇麗な宿があり温泉が湧出している。久住連山の山々が眺められる美しい景観の温泉である。内湯と露天風呂があり山々を見渡しながら入浴できる。



3月上旬の山には雪があり、冷たい風が吹いている。49.8度の土類芒硝重曹泉(NaMgCa-HCO3 SO4)で総計2678mgである。茶褐色濁りで、渋エグ味で匂いが良い、金気かつおぶし臭の香ばしい匂いがあった。内湯は浴槽の縁や床が赤く染まり温泉の存在感は大きい。新しい造りの和風宿で奇麗な建築であるが、温泉のほうは、泉質が個性的で鉄分が良く残る濁り湯であった。

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