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2012/06/09 近畿 関西 
有馬温泉と炭酸泉の名湯 吉川温泉ほか

1      有馬温泉 陶泉御所坊

今回の温泉巡りは、初日の7時半に品川から出発した。新幹線のぞみで新神戸に降り立った。これから兵庫県と一部、京都の日本海側の温泉を巡るのである。連休の初日とあって普通車は満席で、グリーン車を奮発した。たいへんくつろいだので、ほとんど寝ていた。気が付いたら新大阪を出ていた。新神戸は六甲の山裾にある駅でトンネルの間にある。神戸の町は狭い急斜面にあって後ろはすぐ山である。この駅の横からすぐ新神戸トンネルで六甲山脈の直下を越えて高速道路で有馬口まですぐであった。



有馬にくると山が迫り、温泉の情緒がある。しかし中心街は建物が密集し道路が狭く駐車場探しに苦労しそうである。私は有馬の中心の御所坊に行った。高層ビルではなく木造3階建ての風情のある宿である。1階は洋風のカフェがあり昭和初期の造りで各室は和風である。温泉は金泉の掛け流しで濃厚なものである。



有馬は日本一の濃さの食塩泉で、分析表には合計が記載されていないが主要な元素を足してみると総計71.6グラムである。海水の2倍以上である。ここの湯は御所源泉と妬(うわなり)源泉の混合でNa19710mg Cl41284mg の濃い含鉄食塩泉であった。94~100度と記入されている高温の温泉である。鉄分も多くFe201mgであった。



金泉の浴槽が1つの簡素なもので、入口からだんだん深くなり腰までになると女湯からの浴槽と合流した1室になる。中央に敷居があるが顔は見える趣向である。金泉は真っ赤に濁っているので顔しか見えないであろう。赤褐色濁り12センチ、強い塩辛味、ほぼ無臭と記録した。有馬温泉の強烈な塩味の濃さを堪能した。客室20室の高級宿で入浴料は1500円であった。しかし加水することなく弱く掛け流しにしている使い方は有馬でも屈指で良い温泉であった。



 

2      有馬温泉 金の湯共同湯 (再訪)

金の湯は以前、有馬温泉会館のあったところに新築された共同湯である。黄色い建物が新しく、私は有馬温泉に行くのが久しぶりなので今回金の湯は初めてである。浴槽は内湯だけで一般浴槽と高温湯の2つがある。一般浴槽で42度ほど、高温湯では44度であった。



やや加水しておりオーバーフローは多いので加水掛け流しと推測した。有明1.2号源泉と天神源泉の混合でそれぞれ含鉄強食塩泉である。有明源泉のほうは82.4度で毎分51リットルの湧出量である



総計は載っていなかったが陽イオンと陰イオンの合計は36400mgと濃い温泉である。天神源泉は有馬を代表する温泉で98.2度で毎分28リットルの湧出、陽イオンと陰イオンの合計は61400mgとさらに濃厚である。浴槽の湯は加水されていると思われる味覚で、10グラムほどに感じた。しかし色は濃く、赤褐色で透明度10センチ、少塩味、少金気臭である。御所坊よりも赤さが濃かった。



3      吉川温泉 よかたん 炭酸4110mg

炭酸分の多さで以前から気になっていた温泉施設。なかなか訪問する機会がなくこの度初めて訪問した。中国道吉川インターチェンジの近くで木造平屋の凝った建築である。中央に尖り屋根のある新しい温泉センターである。分析表を見ると総計47600mgの含炭酸強食塩泉である。凄い数値である。有馬温泉、北海道の998温泉に次ぐ総量で国内第3位である。



炭酸の量は4110mgで分析表としては湯屋温泉の合掌苑の7909mgについで日本第2位である。浴槽に入っている温泉としては合掌苑は炭酸が抜けているので日本一の炭酸泉と言っても良い。36.5度の温度で毎分83リットルの湧出量である。この源泉を掛け流しで使っているので素晴らしい。屋根付きの露天風呂と木枠の内湯の1つが源泉浴槽でそれ以外は白湯である。



露天風呂の湯口が強烈でツーンとする匂いとともに源泉が間欠的に湧出し入れられている。合掌苑の源泉蛇口も炭酸が出ながらたまに湯が出ると言うものであったがこちらも同じ状況である。匂いを嗅ごうとして近づくとツーンとした刺激臭でクラッと来た。危険な源泉である。



内湯はすこし爆気しているのか?匂いは弱かった。薄緑色透明、強塩味+炭酸味、炭酸刺激臭であった。掛け流しで使われており良い温泉である。超個性的な源泉とも言える。食塩が濃いためであろうか?炭酸泉特有の泡付きは無かった。撮影不可で写真に撮れなかったのが残念であった。

 

4      生沢温泉 伊沢の里

兵庫と岡山県境付近の温泉群が課題に残っていたのでこの度まとめて訪問した。中国道を走り山崎インターチェンジで降りた。この地域一体が合併して宍粟市になった。以前の山崎町にある温泉。大きな公民館のような建築で、国民宿舎のようである。



内湯と露天風呂があるが内湯の1つの浴槽のみ温泉になっている。総計5021mgの食塩泉の冷鉱泉で17.8度である。浴槽は薄く黄色になった湯で透明、無味、無臭であった。加水していないというが5グラムの濃さは分からなかった。循環利用である。



5      しそう温泉 よい温泉 掛け流し

山崎町の与位にある温泉。現代建築のデザインされた建物である。温泉は27.3度の単純弱放射能泉で総計973mgである。重曹食塩系である。13.9マッヘで弱放射能泉になっている。温度も25度以上なので単純温泉でもある。



内湯は御影石の大きな浴槽で加熱掛け流しである。露天風呂はジャグジーになっていた。離れに露天風呂もある。大きな岩組み露天風呂であった。透明薄白濁、無味、無臭と色だけが個性になっていた。



6 一宮温泉 まほろばの湯

一宮町の中にある屋根の立派な大きな木造の日帰り温泉である。山々を眺める風光明媚な土地にある。等張性の土類食塩泉(NaCa-Cl)で32.2度である。総計8770mgの源泉である。



循環、加温、殺菌で透明、塩苦味、無臭の加工された温泉になっていた。四角い岩組み内湯と、東屋付きの岩組み露天風呂の2つである。濃い源泉であるが加工、循環が残念である。

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