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東北
2013/02/09 東北 関東 

香草温泉、神流川温泉、小野川温泉、白布温泉など

1軽井沢三笠ホテル温泉 4726温泉地

軽井沢の別荘地奥にある源泉。ポリパイプから流れ出ている。30度ほどの単純硫黄泉で透明+薄黄色、たまご味、硫黄臭ありである。



桶で浴びた。H2S 15~20㎎と推測される。案内していただいた斎藤氏のペットボトルでは白濁したそうである。なかなかの硫黄含有量であろう。浴槽に入れ加熱すれば白濁するであろう。



2御所平温泉 かくれの湯 4727温泉地

小さな日帰り温泉施設で、山の中にあり秘湯と言えるであろう。48.6度の食塩重層泉(Na-HCO3,Cl)で総計3720㎎である。



木製の内湯浴槽と岩組の露天風呂がある。CO2が503㎎と多く含有されており、炭酸泉の痕跡もある。温度が高いので源泉口で炭酸は抜けてしまうのであろう。



内湯、露天風呂ともに湯はフレッシュでささ濁り、エグ味+炭酸痕跡、香ばしい匂いであった。露天風呂は野趣に富んだ造りで、内湯も風雅である。毎分220リットルの湧出量で良い温泉であった。





3香草温泉 4728温泉地

香草温泉は長年の課題で、「一湯入魂温泉」に常布滝下温泉を載せた時に行こうとしたのだった。



その時は20メートルの温泉直下の滝が凍結していて、周囲も登る壁に氷が付いていたので単独行なので断念した温泉であった。この度、みな再訪の仲間たちと一緒に行くことができた。



草津スキー場の下から林道に入り、川沿いに遡上して行く。すぐ終点で、そこからは歩きである。登り約2時間である。



ゆるい勾配の山道を1時間ほど行くと沢に出る。ここが香草温泉の沢である。驚くことに冷たい澄んだ水は強酸性ですでに草津の湯より濃い酸性を示している。



その川に沿って、沢登りである。最初は緩い勾配で石を伝って登ってゆくが、だんだんと高度を稼ぐと小さな滝が連続してきて1.2メートルの段差が出てくる。滑って落ちれば怪我をするくらいの沢になってきた。



だんだん傾斜が強くなってきたところで前回断念した大滝が現れた。20~25メートルの滝で左側は垂直の崖で、右側を巻いてゆく。



適度に足掛かりのある崖を3点確保で登ってゆく。先行した同行者がロープを垂らしてくれた。その先は熊笹の中を50メートルほど進むと滝上に出た。



ここからが香草温泉湧出地帯である。傾斜は強く、上の湯と下の湯がある。真ん中がNo4源泉であろう。岩に大きく4と書かれている。その下に3か所あるのであろうが、2か所は発見できた。



浅い温めの湯溜りと岩が白く染まった壁からの湧出である。No4は湯量があるが熱くて入浴不能である。そのまま川に流れている。浴槽はない。その上に3か所の源泉があった5.6.7であろうか?こちらは適温で緑色の強酸性泉特有の岩がある浴槽と、砂地にある緑白濁した源泉が良かった。湯は強烈な酸性泉で国内では蔵王や玉川の強酸性泉があるがさらに濃いであろう。

 

塚原の薬用鉱泉のH(水素イオン)80㎎というPH1.1のものも舐めたことがあるがそれに匹敵している。硫黄島の東温泉よりもさらに濃い。肌が溶けてつるつるになり、さらに沁みる。この温泉が玉川の塩酸系でなく硫酸系では全国最強の酸性泉ではなかろうかと思った。

 

4入道沢温泉 4729温泉地

香草の手前の沢に温泉が湧出していた。道なき斜面を沢に下ってゆくと大きな川であるが、右側に分岐している沢は小さなもので、赤い水が流れ込んでいる。その分岐に温泉があった。



赤色の析出物の丘がありその上から湯が涌いていた。28度~30度の源泉で赤褐色、エグ味+少塩味、金気臭であった。重層食塩泉か食塩重層泉であろう。



鉄分も20mg以上含有していると思われる。沢の両側に湧出地点があり左側は析出物丘、右側が湯溜りであった。析出物丘の入浴は泥の中に体を埋める感じで全身が泥人形のようになった。



神流川温泉 湯郷白寿

埼玉県と群馬県の県境の埼玉寄りの温泉。赤褐色の強食塩泉で薄めて湯口で計測したという分析表では31.49グラムの強食塩泉で炭酸分も443.6㎎の含有である。



このたび講演会ということで訪問した。源泉を直接みせていただいた。源泉では40グラムくらいの食塩泉で炭酸味も濃いので1000㎎は優に超しているであろう。源泉の再分析を期待したい。



小さ目な日帰り温泉施設で大きな内湯と露天風呂がある。内湯はこの半分でも良いであろう。小さくても良いので源泉浴槽を造ってもらいたい。湯は20度台で熱交換で加熱して掛け流しにしている。



炭酸を含むのでカルシウムと反応して析出物を造るのであろう。露天風呂の床はうろこ状態である。内湯や露天風呂の浴槽も縁は析出物で凝り固まっている。





小野川温泉 小町の湯

小野川温泉の小さな温泉街は川の左側にあり、川を渡って右側にある野趣に富んでいる露天風呂。無人で料金箱に200円入れて入浴する。



小野川温泉の源泉を掛け流しで使っており、特に濃くて熱い4号源泉をそのまま使っているので、尼湯の4,5号混合よりも硫黄臭があり、味覚も塩味が強く小野川一番の良い湯であった。

 

なによりも匂いが良い。かなりの硫黄臭でHS1.7 H2S 2.5の4.2㎎とは思えないほどに硫黄臭がした。塩味も5.7グラムにしては良い味でだしの効いたスープのようであった。



岩組の露天風呂か中央に1か所のみの簡素な施設である。ほかに混合していない4号泉のみの施設は高砂屋、梅屋とここのみである。良い湯であった。

 

小野川温泉 尼湯

今回小野川温泉と白布温泉はテレビ東京の「大人の極上ゆるり旅」という昼間に放送している旅番組の取材で訪問した。



尼湯は小野川温泉の総湯と言ってもよい、中心広場にある共同湯。80度の源泉と温い源泉を混合して入浴可能にしているがまだ45度ほどでかなり熱い。



小さな入母屋造りの建築に小さな唐破風の付いたかわいらしい建築で尼湯という名にふさわしい。小さな四角いタイル浴槽一つの共同湯である。



白布温泉 西屋

3軒並んでいた茅葺きの宿で火事で焼け残った唯一の宿。1300㎎の含硫黄石膏泉で透明、せっこう味、硫黄臭である。熱い源泉の時に加水されているのが白布温泉の残念なところで、源泉はさらに硫黄臭がするであろう。



しかしやや熱めに加水してそれを熱い浴槽に入れ、打たせ湯はさらに加水して掛け流している。厚い切石の浴槽は昔ながらのもので東屋にもあった。



豪快に掛け流され洪水のように溢れて行く。宿は茅葺の部分は使われておらず右側に並んだ木造2階建て部分で全20室である。格子を使った建具で繊細な内装である。



新高湯 吾妻屋

記憶にないくらい昔に来た温泉。根っこ浴槽のみ記憶にある。急坂でバイクの荷物が落ちそうになったのも記憶にある。



いくつかある浴槽群は宿の前面にあり、木を刳り貫いた貸切風呂は薄白濁の単純硫黄泉 玄関下の沢沿いに滝見風呂がある。



下に根っこ風呂と木の刳り貫き風呂がある。さらに下に混浴の大きな露天岩風呂がある。女性用の風呂もあった。湯は単純硫黄泉で透明白湯の華浮遊、無味、微硫黄臭であった。





白布温泉 東屋

白布の火事で新築になった温泉宿。現在は打たせ湯のある昔ながらの浴室と露天風呂がある。含硫黄石膏泉で加水しているが白い湯の華が底に沈殿し、掻き回すとたまごスープのようになる泉質である。









小野川温泉 河鹿荘

小野川では奥にあり、大き目な旅館である。2か所に浴室があり、楕円形の内湯とZ型の露天風呂のある浴室に入浴した。塩味の硫黄臭のする小野川特有の良い湯であった。





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2012/10/26 東北 

いわき周辺の野湯、秘湯など 

1      某擁壁温泉

薄褐色、金気味、金気臭

 

某地域の住宅の擁壁の水抜き穴から褐色の温泉が各所から湧出して、垂れ流れている温泉。実測26.8度の含鉄泉と思われる。テレビのニュースでも放映されていた温泉



ポリのコンテナで入浴した。薄い褐色で、金気味、金気臭である。やや弱い硫黄臭も感知できた。段差が1メートル程度の擁壁からそこら中から温泉が湧出しているのは不思議である。



2      円形柱からの大湧出

透明、少たまご味+塩味、弱い硫黄臭

直径10メートルで高さ3メートルほどのコンクリートの筒の上から温泉が湧出し、巨大な噴泉塔のようになっている場所ができた。ここもテレビのニュースで放映された温泉である。



この3月11日の東日本の大震災が原因で炭鉱の奥から温泉が湧出し、坑道を埋め尽くし、その空気穴から噴き出したらしい。湯気がもうもうと噴出し壮観である。



湯はいわき湯本温泉と同系の含硫黄食塩泉だと思われる。透明であるが、薄い塩味、弱い硫黄臭である。新鮮なので透明であるが、時間をおけば白濁すると思われる。



温度は56度で入浴できない高温である。冷まして入浴した。今は夏であるが冬は湯気がすごくさらに壮観であろう。

しかしこの温泉の湧出がいつまで続くかは不明である。毎分2000リットル以上の湯量で湯が川のようになって流れているのが素晴らしい。

 

3      高野温泉 入の元湯

透明、無味、無臭 つるつるの鉱泉

高野温泉は一番奥の入の元湯と中の湯、出戸の湯の3か所があり、どれもつるつるした鉱泉である。以前出戸の湯に宿泊したことがあるが、もう廃業したらしい。



入りの元湯は入口手前に合掌造りの食事処がある小さな温泉やどである。内湯の岩風呂に入浴した。透明、無味、無臭ながらつるつるの感触で炭酸イオンが含有されていると思われる。



分析表の掲示がなく、温泉規定にはなっていないかもしれない。

 

 

4      いわき湯本温泉 さはこの湯

今回の地震で瓦屋根が損壊し現在外観は修理中であったが、営業していた。父の日で100円にて入浴できた。



総計1824㎎の含硫黄食塩泉でHS-10.1㎎ H2S 0.7㎎の含有量で薄白濁、塩味+たまご味、硫黄臭がある。



なかなか個性のある良い源泉であるが共同源泉なので基本的にどの湯も同じである。しかし「ホテルみちのく」など少し遠い温泉宿は温泉が熟成され白濁していることが多い。

 

 

5      二子浦仮設温泉

勿来の茨城県との県境近くにある仮設温泉施設。コンパネの外観にポリのいけすの浴槽である。

 

仮設の温泉は素晴らしい。湧出したまま掛け流しであるからだ。分析表は掲示されていなかったが12~14グラムのNaCa-Cl泉で42度ほどである。



透明、塩苦味、無臭である。横に露天風呂もあり同じく青いいけす風呂である。カルシウム分が多く苦味が強い、伊豆山温泉または片山津温泉に似ている。



国道の対岸に源泉施設があり、カラン自在で持ち帰り自由になっている。ここでもコンテナを設置して入浴した。



6      某温泉  某保養所

某インターの近くに温泉が湧出している。という情報で探し回りやっと到達した温泉。なんと平屋の瀟洒な温泉建築であった。



木の浴槽に網代天井の和風温泉施設であった。解放されており。総計1915㎎のNaCa-SO4泉が湧出していた。31.9度でPH8.6である。男女に浴槽が別れているが男湯は非加熱掛け流し、女湯は加熱掛け流しで使われていた。



ここは一般入浴不可です。

 

7      某温泉 大湯量硫黄泉垂れ流し

某温泉の近くに明らかに硫黄泉とわかる硫黄臭ぷんぷんの鉱泉がどばどばに垂れ流されている。ここの某温泉とは違う源泉である。



すごい湯量で側溝に入浴しようとすると流されてしまう。中央の枡に入浴した。総硫黄3㎎くらいだと推測する。透明薄白濁、たまご味、硫黄臭であった。



8      某温泉 垂れ流し打たせ湯

 

田んぼのなかにある源泉垂れ流し。透明、無味、無臭の湯であるが大量に田んぼの側溝に溢れている。27.8度なので温泉規定に入る。



凄い湯量で背中に浴びると観音様のように湯が丸く跳ねる。やや苦味があるので硫酸塩系の泉質かと思われる。



 

 

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2012/10/15 東北 

西山温泉と東山温泉「向滝」、郡山周辺の湯

1西山温泉 滝の湯   75

滝の湯は以前、泊まったことがある温泉でつるつるした源泉の記憶がある。荒湯源泉で分析表では81.8度 総計4888mgの含硫黄食塩泉でS2O3 8.3mg HS 0.3mgであった。しかし硫黄分は仄かにしか感知できなかった。


つるつる感はやや強めであった。対岸に独自源泉がありこちらに引かれている。しかし女湯でしか使われておらず、男湯と混浴の露天風呂は荒湯源泉であった。



つまり荒湯がつるつるする源泉なのであろう。川沿いの浴室で水量の多い川がダイナミックであった。


2西山温泉 新湯    80
古いコンクリートの共同湯のような浴室と木造の天井の高い造りの浴室の2つがあり古い共同湯のほうは女湯に使われており、小判型のコンクリートの2つの浴槽が中央にある別府の共同湯のような造りであった。



ここで新湯源泉が使われており、71.2度の総計4754㎎の含硫黄食塩泉でHS 1.7㎎ H2S 3.8㎎のものである。


ここも滝の湯と同じくつるつるやや強しの湯である。男湯は荒湯源泉が使われていた。透明、少塩味、微硫黄臭である。西山温泉は塩味で、仄かな硫黄臭とつるつるした感触の温泉であると感じた。山の中の良い温泉地である。



3東山温泉 向滝   90
会津の奥座敷。東山温泉の向滝に泊まるので、いつも遅くまで温泉めぐりをしている私であるが、17時には着くように早めに向かった。



まだ明るいうちに立派な玄関に到着した。登録文化財の宿でその指定が第1号という立派な建築である。池を配した中庭を囲んで、コの字型に建てられた建築群の、奥の角部屋で中庭の桜が満開で迎えてくれた。



温泉は向滝独自源泉と町営源泉の混合である。NaCa-SO4、Cl(塩化土類芒硝泉)で白い析出物が湯口に付着する泉質である。



透明、薬味、少焦げ臭の掛け流しである。貸切湯が3か所あり鈴の湯、瓢の湯、蔦の湯とありうち2か所に入浴した。
少浴室がキツネ湯で大浴室がさるの湯である。玄関の上に大広間があり、電気を点けてもらって撮影した。

貸切浴室の風呂

立派な格天井の格式のある建築で特に凝った造りではなく正統派の和室である。食事も熱いうちに運ばれ洗練されたものであった。



特に泊まった桔梗の間から、窓の前が一面の桜の花の満開で美しかった。



きつね湯の浴槽

さるの湯

4うねめ温泉   65

翌日は郡山に出て、いくつかの温泉を再訪した。以前つるつるの感触が記憶に残っているうねめ温泉に再訪した。大き目な内湯が1つの簡素な日帰り温泉施設である。



湯は41.4度のNa-HCO3、Cl(食塩重層泉)で総計1898㎎のものである。透明、無味、無臭であるがつるつるの感触はあった。循環が残念である。



5並木温泉   70
郡山市内にあるスーパー銭湯。大きな施設である。37.5度のNa-SO4、Cl(食塩芒硝泉)で総計1337㎎の湯である。



循環もしているがオーバーフローが多くほぼ掛け流しに近い状態である。透明、少薬味、無臭の湯で内湯1つの施設である。ここもつるつるの感触があった。



6東北原温泉   80
郡山郊外の畑の中の1件宿といった、ちょっとした秘湯。ここは掛け流しでつるつる強しの良い湯で泡付きもあった。



小さな内湯1つの簡素な共同湯といった施設で、透明、無味、無臭ながら先のつるつる感で存在感はある。



41度のNa-HCO3,SO4,Cl泉で総計1021㎎というほとんど単純温泉に近いが掛け流しで良い使い方である。



7ひばり温泉  75
国道4号線を南下していると、ひばり温泉の看板が目に入りまだ未湯であったので入浴してみた。大きな健康ランドのような施設で内湯に大きな浴槽が3つあり掛け流しで使用されている。



露天風呂は岩組の小さ目なものでこちらも弱く掛け流しされていた。薄緑透明、少エグ味、微香ばしい臭であった。総計1474㎎のNa-Cl,SO4泉で45度である。



掛け流しにするには適温であろう。CO3が19.6㎎含有されておりつるつるの感触であった。この郡山周辺の4か所はどこもつるつる感はあるが西山温泉のほうが強いつるつるである。



この後、芹沢温泉に行くが入浴のみ不可になっていた。毎分1500リットルの昔の大湯量はどうなったのであろうか?最近行った人いますか?



8新菊島温泉  80
鏡石温泉とマルナカ温泉を通過して新菊島温泉に久しぶりに訪問した。以前の通り大湯量で浴槽も変わっておらず安心した。



黄色べっこう色透明、少たまご+エグ味、弱い硫黄臭ありと観察した。直径10mほどの混浴大浴槽も健在で良かった。つるつるが強い湯で本日一番のつるつるである。すべって転倒しそうになる。


浴槽の縁から溢れた湯が渦を巻いて流れ去る様は圧倒的である。38.8度のヌル湯の単純温泉で総計275.5㎎という清澄な温泉ながら色、味、匂いで存在感は大きい。



毎分638.5リットルの湧出ですべて使っているのであろう大湯量に感動する温泉である。

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2012/10/07 東北 

会津の温泉、只見、大塩、玉梨、西山ほか 

1 塩原福渡温泉 岩の湯  85
東京から南会津の温泉に向かって東北道を北上した。塩原から400号線で会津に行く。途中寒かったので、塩原の福渡の有名な共同湯の岩の湯露天風呂に入浴した。



緑白濁した湯の色の円形の浴槽と、底から絶えず気泡が立ち上がっている透明ささ濁りの四角い浴槽の2ヶ所がある。緑白濁したほうも底からの湧出量が多く気泡が立ち昇っている。



こちらは石積みでほぼ円形である。こちらの温度が高く塩味も濃い、金気臭も感じられる良い湯である。7グラムほどの食塩泉と思われる。



一部崖より源泉が落下している。四角い浴槽は透明、えぐ味、無臭で塩味が少ない。弱食塩泉であろう。水量の多い渓流に沿った露天風呂で景観も良い。



2只見深沢温泉 むらの湯   80
只見に近づくと赤褐色の芒硝食塩泉のむらの湯が掛け流しで良い。隣の宿泊施設は濾過していて透明である。



46.9度のNa-Cl、SO4(芒硝食塩泉)で総計8929mgである。鉄分は9.8mg含有されており、掛け流しの浴槽で赤くなっている。



茶褐色不透明(15センチ)で塩甘味、薬臭とせんべいのような金気臭があった。展望の良い内湯1つのみの施設で1つの浴槽に掛け流しで使われている。温泉とはこのように簡素な方が良いのである。



3只見温泉 保養センター   65
以前訪問して40グラムを超える強食塩泉の分析表を見て驚いた温泉、今回掲示されていた分析表では総計は37772mgであった。



37.5度の強食塩泉である。湧出量は毎分37リットルである。しかし浴槽では透明、弱い塩味、無臭で加水、加温、循環、殺菌であった。中程度の内湯浴槽1つの簡素な温泉であった。



4大塩温泉 季節自噴露天風呂   85
以前に角川書店から出版した「秘湯、珍湯、怪湯を行く」で紹介してから、大変メジャーになった温泉。今回は2人入浴者が居た。



民宿のたつみ荘は満室が続いているそうだ。37度くらいのヌルい温泉であるが、新鮮で炭酸分と塩分をしっかりと含有した温泉で、隣の共同湯をやや薄めた感じの温泉である。

                      溢れる掛け流しの湯
しかし炭酸分は多く浴槽の奥に吹き上がっている源泉の周囲は炭酸刺激臭が漂い、素晴らしい天然資産であると思わせる温泉である。足元自噴の源泉浴槽であることは間違いなく、すぐ横の只見川の水位が上がってくると自噴を始める季節的な温泉である。



そのため毎年、雪解けの時期、連休前から湧出し始め、5月中には出なくなってしまう。
1ヶ月前後の貴重な温泉である。また湖のようになったエメラルドグリーンの只見川に迫り出して位置しているので、素晴らしい景観である。



浴槽は赤い析出物が付着し大量に掛け流しされた湯は、縁から溢れ川に流れ去っている。透明薄濁り、炭酸塩味、炭酸刺激臭と観察した。



近くにある炭酸水湧出場所の泉質は塩分が無い綺麗な炭酸泉であるが、この共同湯付近は温度のある源泉が湧出する。となりの共同湯の分析表では炭酸量が2850mgほどなので全国でも屈指のものである。


5湯倉温泉 共同湯   80
只見川に沿った温泉で炭酸分を含有するが高温のために源泉で抜けてしまっている温泉である。



しかし61.3度の温度があり毎分68.7リットルの湧出量は小さな共同湯の浴槽では使い切れずほとんど流されているだけで10%も使っていない。それでも熱い湯である。総計5889mgのNaCa-Cl,SO4(石膏食塩泉)である。CO2は159mgである。


緑褐色に濁り(20センチ)、少塩エグ味、少金気臭である。小さな湯小屋に浴槽が1つしかなく混浴である。脱衣場が男女別にあるし、湯が濁っているので混浴のハードルはあまり高くないであろう。



流れ去った湯は只見川に析出物の丘を造っていて、対岸からも黄色い丘が見える。その上に立つと直径20mはあろうかという大きな析出物の山であった。



6玉梨温泉 恵比寿屋   80
玉梨温泉と八町温泉とは川の対岸にあるが八町温泉の共同湯にはヌルい八町源泉と熱い玉梨温泉と混合している。この恵比寿屋は八町側にあるが対岸の玉梨源泉を利用している。



総計3972mgのNa-HCO3、Cl,SO4(芒硝食塩重曹泉)で炭酸の感触がある。温度は45.9度あり大分県の長湯温泉などと同じく炭酸は抜けてしまい分析表上では436mgになっている。


しかし源泉湯口では充分な炭酸刺激臭と炭酸エグ味が残り存在感は大きい。色も茶褐色に濁り(40センチ)炭酸エグ味、刺激臭である。



小さな露天風呂と内湯があるシンプルな温泉であった。前の川が雪解けの増水で早い流れになっていて豪快である。会津の山の中の良い温泉である。

                      析出物の多い露天風呂の浴槽
7西山温泉 中の湯   85
西山温泉の宿で古いときから前を通っていたが、まだ未湯であった温泉。西山では新湯、老沢、滝の湯、下の湯などには入浴している。塩味の硫黄泉で下の湯と双璧をなす良い温泉であった。



立派な造りの宿泊棟は宮大工が造ったのでどこか寺院風のディティールを持っている。離れの浴舎も同じく天井の高い、太い柱の立派な造りである。ここの内湯の色が素晴らしい。薄く紫色になっている。


これは白濁していないがその寸前なのであろう。味覚も中の湯3浴槽の中で一番濃く塩味とたまご味が適度に効いていた。匂いも硫黄臭が感知できた。



67.2度の含硫黄食塩泉でS2O3が2.9mg、H2S 0.2mgである。蒸発残留物が5740mgの源泉であった。離れの内湯の横に岩組みの露天風呂があるがこの源泉を薄めたように感じた。透明で塩味も薄く、硫黄臭も弱い。



母屋にある内湯は小さなもので違った分析表があった。総計4518mgでS2O3 1.1mg H2S 0.6mgの温泉であった。薄く白濁しているが離れの内湯ほどの硫黄分は感じられなかった。

                      青白濁に濁った珍しい湯

 

 

 

 

 

 

                        本館の内湯

 

 

 

 

 

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2012/09/10 東北 

青森 一部秋田秘湯めぐり 2

1蔦温泉

蔦温泉に宿泊した。足元湧出の源泉浴槽が有名な温泉である。



まずは久安の湯に入り、次に貸切風呂も満喫した。



そして新しい泉響の湯に入って閉めた。



良い温泉はなんど来ても良いものだ。合計10泊くらいしているかもしれない。



 

2田代新湯 湯小屋

昔からある湯小屋である。3回目の訪問である。茶褐色の色の湯で金気えぐ味、金気かつおぶし臭がある。



個性的な温泉であった。しかしややヌル湯で浴槽が1つのボロイ施設であった。



3田代新湯 源泉

 

湯小屋の源泉である。足元自噴の溜め枡で緑褐色、えぐ味、金気薬臭ありという個性的な温泉であった。湯小屋よりも温度があり快適である。



4某場所  仮設露天風呂

某高原の旅館の近くの廃屋の別荘にある源泉。ブルーシートで仮設の露天風呂が作られていた。(現在は入浴できません)



個性的な源泉で温度もあり良い湯である。



酸味が強く、白濁した硫黄泉である。かなり濃い硫黄分で翌日でも体の匂いが消えなかった。

 

5某の湯  個人所有温泉

食塩重曹泉と思われる湯が大量に仮設のイケスに入れられ強力な泡付が見られた。

そのために擬似つるつる感があり非常に新鮮である。薄褐色透明+深緑、エグ味、香ばしい香りありであった。



太いパイプが青いイケスに入れられ豪快に掛け流しされている。仏沢温泉の登竜館の湯と相似している良い源泉であった。



 

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