温泉チャンピオン 郡司勇の温泉サイト » 温泉紀行
サイト内検索: 
郡司が実際に行き、観察・記録した湯について書いています。
※これらの写真・文章の版権所有者は郡司勇です。無断でコピーしたり転載したりすると法律で罰せられます。
温泉紀行
2013/02/09 東北 関東 
香草温泉、神流川温泉、小野川温泉、白布温泉など

1軽井沢三笠ホテル温泉 4726温泉地

軽井沢の別荘地奥にある源泉。ポリパイプから流れ出ている。30度ほどの単純硫黄泉で透明+薄黄色、たまご味、硫黄臭ありである。



桶で浴びた。H2S 15~20㎎と推測される。案内していただいた斎藤氏のペットボトルでは白濁したそうである。なかなかの硫黄含有量であろう。浴槽に入れ加熱すれば白濁するであろう。



2御所平温泉 かくれの湯 4727温泉地

小さな日帰り温泉施設で、山の中にあり秘湯と言えるであろう。48.6度の食塩重層泉(Na-HCO3,Cl)で総計3720㎎である。



木製の内湯浴槽と岩組の露天風呂がある。CO2が503㎎と多く含有されており、炭酸泉の痕跡もある。温度が高いので源泉口で炭酸は抜けてしまうのであろう。



内湯、露天風呂ともに湯はフレッシュでささ濁り、エグ味+炭酸痕跡、香ばしい匂いであった。露天風呂は野趣に富んだ造りで、内湯も風雅である。毎分220リットルの湧出量で良い温泉であった。





3香草温泉 4728温泉地

香草温泉は長年の課題で、「一湯入魂温泉」に常布滝下温泉を載せた時に行こうとしたのだった。



その時は20メートルの温泉直下の滝が凍結していて、周囲も登る壁に氷が付いていたので単独行なので断念した温泉であった。この度、みな再訪の仲間たちと一緒に行くことができた。



草津スキー場の下から林道に入り、川沿いに遡上して行く。すぐ終点で、そこからは歩きである。登り約2時間である。



ゆるい勾配の山道を1時間ほど行くと沢に出る。ここが香草温泉の沢である。驚くことに冷たい澄んだ水は強酸性ですでに草津の湯より濃い酸性を示している。



その川に沿って、沢登りである。最初は緩い勾配で石を伝って登ってゆくが、だんだんと高度を稼ぐと小さな滝が連続してきて1.2メートルの段差が出てくる。滑って落ちれば怪我をするくらいの沢になってきた。



だんだん傾斜が強くなってきたところで前回断念した大滝が現れた。20~25メートルの滝で左側は垂直の崖で、右側を巻いてゆく。



適度に足掛かりのある崖を3点確保で登ってゆく。先行した同行者がロープを垂らしてくれた。その先は熊笹の中を50メートルほど進むと滝上に出た。



ここからが香草温泉湧出地帯である。傾斜は強く、上の湯と下の湯がある。真ん中がNo4源泉であろう。岩に大きく4と書かれている。その下に3か所あるのであろうが、2か所は発見できた。



浅い温めの湯溜りと岩が白く染まった壁からの湧出である。No4は湯量があるが熱くて入浴不能である。そのまま川に流れている。浴槽はない。その上に3か所の源泉があった5.6.7であろうか?こちらは適温で緑色の強酸性泉特有の岩がある浴槽と、砂地にある緑白濁した源泉が良かった。湯は強烈な酸性泉で国内では蔵王や玉川の強酸性泉があるがさらに濃いであろう。

 

塚原の薬用鉱泉のH(水素イオン)80㎎というPH1.1のものも舐めたことがあるがそれに匹敵している。硫黄島の東温泉よりもさらに濃い。肌が溶けてつるつるになり、さらに沁みる。この温泉が玉川の塩酸系でなく硫酸系では全国最強の酸性泉ではなかろうかと思った。

 

4入道沢温泉 4729温泉地

香草の手前の沢に温泉が湧出していた。道なき斜面を沢に下ってゆくと大きな川であるが、右側に分岐している沢は小さなもので、赤い水が流れ込んでいる。その分岐に温泉があった。



赤色の析出物の丘がありその上から湯が涌いていた。28度~30度の源泉で赤褐色、エグ味+少塩味、金気臭であった。重層食塩泉か食塩重層泉であろう。



鉄分も20mg以上含有していると思われる。沢の両側に湧出地点があり左側は析出物丘、右側が湯溜りであった。析出物丘の入浴は泥の中に体を埋める感じで全身が泥人形のようになった。



神流川温泉 湯郷白寿

埼玉県と群馬県の県境の埼玉寄りの温泉。赤褐色の強食塩泉で薄めて湯口で計測したという分析表では31.49グラムの強食塩泉で炭酸分も443.6㎎の含有である。



このたび講演会ということで訪問した。源泉を直接みせていただいた。源泉では40グラムくらいの食塩泉で炭酸味も濃いので1000㎎は優に超しているであろう。源泉の再分析を期待したい。



小さ目な日帰り温泉施設で大きな内湯と露天風呂がある。内湯はこの半分でも良いであろう。小さくても良いので源泉浴槽を造ってもらいたい。湯は20度台で熱交換で加熱して掛け流しにしている。



炭酸を含むのでカルシウムと反応して析出物を造るのであろう。露天風呂の床はうろこ状態である。内湯や露天風呂の浴槽も縁は析出物で凝り固まっている。





小野川温泉 小町の湯

小野川温泉の小さな温泉街は川の左側にあり、川を渡って右側にある野趣に富んでいる露天風呂。無人で料金箱に200円入れて入浴する。



小野川温泉の源泉を掛け流しで使っており、特に濃くて熱い4号源泉をそのまま使っているので、尼湯の4,5号混合よりも硫黄臭があり、味覚も塩味が強く小野川一番の良い湯であった。

 

なによりも匂いが良い。かなりの硫黄臭でHS1.7 H2S 2.5の4.2㎎とは思えないほどに硫黄臭がした。塩味も5.7グラムにしては良い味でだしの効いたスープのようであった。



岩組の露天風呂か中央に1か所のみの簡素な施設である。ほかに混合していない4号泉のみの施設は高砂屋、梅屋とここのみである。良い湯であった。

 

小野川温泉 尼湯

今回小野川温泉と白布温泉はテレビ東京の「大人の極上ゆるり旅」という昼間に放送している旅番組の取材で訪問した。



尼湯は小野川温泉の総湯と言ってもよい、中心広場にある共同湯。80度の源泉と温い源泉を混合して入浴可能にしているがまだ45度ほどでかなり熱い。



小さな入母屋造りの建築に小さな唐破風の付いたかわいらしい建築で尼湯という名にふさわしい。小さな四角いタイル浴槽一つの共同湯である。



白布温泉 西屋

3軒並んでいた茅葺きの宿で火事で焼け残った唯一の宿。1300㎎の含硫黄石膏泉で透明、せっこう味、硫黄臭である。熱い源泉の時に加水されているのが白布温泉の残念なところで、源泉はさらに硫黄臭がするであろう。



しかしやや熱めに加水してそれを熱い浴槽に入れ、打たせ湯はさらに加水して掛け流している。厚い切石の浴槽は昔ながらのもので東屋にもあった。



豪快に掛け流され洪水のように溢れて行く。宿は茅葺の部分は使われておらず右側に並んだ木造2階建て部分で全20室である。格子を使った建具で繊細な内装である。



新高湯 吾妻屋

記憶にないくらい昔に来た温泉。根っこ浴槽のみ記憶にある。急坂でバイクの荷物が落ちそうになったのも記憶にある。



いくつかある浴槽群は宿の前面にあり、木を刳り貫いた貸切風呂は薄白濁の単純硫黄泉 玄関下の沢沿いに滝見風呂がある。



下に根っこ風呂と木の刳り貫き風呂がある。さらに下に混浴の大きな露天岩風呂がある。女性用の風呂もあった。湯は単純硫黄泉で透明白湯の華浮遊、無味、微硫黄臭であった。





白布温泉 東屋

白布の火事で新築になった温泉宿。現在は打たせ湯のある昔ながらの浴室と露天風呂がある。含硫黄石膏泉で加水しているが白い湯の華が底に沈殿し、掻き回すとたまごスープのようになる泉質である。









小野川温泉 河鹿荘

小野川では奥にあり、大き目な旅館である。2か所に浴室があり、楕円形の内湯とZ型の露天風呂のある浴室に入浴した。塩味の硫黄臭のする小野川特有の良い湯であった。





ページトップへ
2013/01/27 関東 
箱根の名湯2箇所  

塔ノ沢温泉 福住楼

塔ノ沢の名宿、福住楼に再訪した。館内を見学させていただき、大丸風呂と家族風呂、岩風呂に入浴させていただいた。



大丸風呂は木製の浴槽で銅の縁のやや大きな円形である。直径2メートルほどで3.4人入れる大きさである。単純温泉を掛け流しにしている。となりが小丸風呂でこちらは真鍮の縁である。



この浴室棟が良い、白木造りで清楚な雰囲気である。簡素な透かし彫りの欄間が付き、天井もほどほど高く良い浴室である。家族風呂は四角い大理石の浴槽で小さなものである。一人用であろう。



初めて入ったのであるが岩風呂があり大き目な浴槽で石組みである。熱い湯であった。



部屋を見学させていただいたが2階の川沿いの部屋は景観が美しい。渋温泉の金具屋のような凝った意匠ではないが、正統派のしっかりとした客室であった。



大広間が奥にあり、このような小さな宿でも大広間が付いているのに驚いた。各室は離れのような棟が分かれており、多棟式という。





 

姥子温泉 秀明館

箱根に久しぶりに来たら、行きたいのは足元湧出の姥子秀明館であろう。ここは日帰り専用になりこれで2回目である。その前の名物おかみがいた時には3回来ている。



各室の内装を改修して風雅な造りになっている。ここで3時間の休憩込みで一人2300円の入浴料金である。しかし今回は満室で15時からの入浴のみにした。これでも1800円である。休憩付きが安く感じる。



今回の源泉は絶好調であった。白糸の滝の小さいのが出ており、洗い場の床に溢れて流れ去っていた。熱い湯で48度から50度くらいの湯である。



浴槽は熱交換され適温の湯が入っている。源泉の湯では熱くて入れないであろう。そういう意味でこの改修は良かった。48.4度の単純温泉で水素イオンが0.51㎎含有され酸味がある。透明、少酸味、無臭であった。

ページトップへ
2013/01/14 中国 
山陰の温泉、野湯・秘湯3 

1  小屋原温泉 熊谷旅館  再訪  95

小屋原温泉は大好きでこれで4回目であるが、西日本でオフ会をするなら小屋原温泉にして、4か所の浴槽を次々に入浴し、温泉三昧をしたく思っていた。



この度、湯達入郎さんも参加していただき15人ほどの会になった。小屋原温泉は国内でも有数な炭酸泉で過去の分析表によると3100㎎であった。



今回行ってみると新分析表があり759㎎に大幅に減少していた。分析表上によると、単なるNa―Cl(食塩泉)の37.8度である。総計7350㎎でちょうど良いだし汁のような食塩量である。



しかし炭酸が759とは信じられない。4か所の湯はどこも身体じゅうに気泡が付き、湯口は炭酸刺激臭が強く、味覚は塩味の炭酸サイダーである。



炭酸の分析は源泉からの試料の採取方法によって1000㎎くらいはすぐに変わってしまうというが、それを痛感した。



4か所の浴槽は一番奥が木の浴槽で床の析出物が多い。泡付きも多い。奥から2番目の浴槽はコンクリートの小さな浴槽で析出物で変形している。床にも析出物が多く一番個性的な浴室である。



泡付きも浴槽が小さい分だけ多く、一番良い浴室であろう。奥から3番目の浴槽は小さなコンクリート浴槽で楕円形である。一番手前の奥から4番目の浴槽は泡付きは少なくなっている。



しかし湯量は多く炭酸刺激臭はある。毎分30.8リットルであるが4か所の浴槽を掛け流しにできるのである。温泉は使い方が一番大切である。



この温泉は非常に使い方がうまく感動的である。ややヌルいがゆっくりと楽しめる温泉で国内でも屈指の炭酸泉であろう。素晴らしい温泉をこれからも大事に守ってもらいたいと願う。





2  某温泉 源泉野湯    90

某温泉の源泉は凄い量の自噴の川であった。崖地と洞窟内から豊富に湯が沸き出し川になっている。温度も36~37度ほどある。



温泉地で使われているのは、そのほんの一部にしか過ぎなかった。炭酸臭でむせかえるほどの大量な源泉が斜面から湧出していた。洞窟の中は炭酸が充満し危険である。



入口で息を止めて窒息するのをこらえて入浴した。



この温泉は湯本館で利用されているとは聞いていたが、ほかの源泉は違うのであろうか?薄褐色の湯で炭酸塩味、炭酸刺激臭である。



湯口は大きく2か所あり、崖地から大量に湧出するものと、洞窟から湧出するものである。



その下にコンクリートの四角い桝がありそこでも入浴できる。桝から溢れ出る源泉が直径20センチほどの湯の柱になっている。ここでも浴びることができた。



推測すると毎分1500リットル以上の湧出量であろう。温泉が川になって流れ去っている。

 

3   某鉱泉 垂れ流し   70

某温泉の傾斜地から平野に出たところ、裾野に鉱泉が涌いていた。道路沿いで湯が塩ビ管から垂れ流されている。透明、エグ味、少金気臭である。



ただの水ではない。けっこう成分が含有されており、含食塩重層泉だと推測した。

最近は野湯や垂れ流しなどに行くことが多く温泉であるかどうか、その場で判断する。ここは1グラムを超えた塩類泉であろう。しかし温度がなく、常温である。20度前後だと思われる。



ここに簡易式コンテナバスを設置して入浴した。すこし離れたところに全員待機して、ひとりずつ入浴した。湧出地は道路下になるので車からは見えない。

 

4  湯抱温泉 湯抱荘   75

湯抱温泉は過去に中村屋旅館しか入浴しておらず、ほかの青山旅館はいつも入浴のみ不可である。今回は川の対岸にある、湯抱荘に入浴した。



総計4560mgの重曹食塩泉(Na-Cl,HCO3)で炭酸分は928mgとわずかに炭酸泉に届いていない。鉄分が13mgで比較的多い。



17.6度の鉱泉である。PH6.1である。ここは浴槽が茶褐色に染まっているが、析出物は少ない。
湯は茶褐色に濁り、塩炭酸渋味で少金気臭である。



加熱掛け流しであるが、まだ湯が半分しか溜まっていなかった。湯は加熱で劣化しており、炭酸分も抜けている。鉄分が析出始めており赤褐色になっている。

 

5  湯抱温泉 なかだ   80

川沿いの道路際の小さな宿、なかだにも入浴した。こちらの分析表も湯抱荘と同じであるが湯が新鮮であった。透明、炭酸味強し少塩味、炭酸刺激臭あり。と観察した。



こちらの方が新鮮で、湯抱荘のように赤くなっていない。



また透明でクリアーな炭酸泉といった源泉の使い方である。同じく加熱していながら湯の感触が違った。地下の鄙びたコンクリート浴槽と一人用の小さな家族風呂で入浴した。





6 千原温泉 千原温泉湯治場  再訪  90

千原温泉は私が一湯入魂温泉に載せてから訪問客が増えたそうである。三朝の大橋とセットで来る人が多いそうだ。



さて足元湧出の源泉浴槽である千原温泉は34.5度で総計11540mgと等調性の濃さを持っている。



CO2-Na-Cl,HCO3(含炭酸重曹食塩泉)である。CO2は1176mgでFeは4.6mgである。しかし足元から炭酸がぶくぶくと湧出し続け茶褐色に濁った湯で存在感は大きい。



析出物も縁に沿って付いておりなかなかの浴槽である。すばらしい温泉である。



7 井元の湯温泉 野湯木製ケーシング足元湧出  80

渓流沿いの滝の見える綺麗な景観の岸に丸い木製のケーシングが埋まっており、足元から温泉が湧出している。



10グラムほどの塩の濃さで炭酸量も2000以上あるであろう。鉄分も多く濃い茶褐色でオレンジ色である。



強炭酸味と塩味で無臭であった。入浴すると10度台の冷たさである。さらに炭酸泉の体感清涼感でこの上なく冷たく感じた。木製ケーシングのみの野湯である。



山陰には炭酸を含む食塩泉が湧出することが多くほとんどこの泉質である。しかしここは炭酸が多く、塩味もしっかりした濃い温泉であった。



8 酒谷の湯温泉 四角い木製浴槽垂れ流し野湯   80

井元の湯と同じような川沿いの源泉垂れ流し。こちらは足元湧出でなく樋から四角い木製の浴槽に源泉が注がれている。



ここも10グラムくらいの食塩泉で濃い茶褐色に濁り、塩味炭酸味で金気臭の温泉である。炭酸含有量は1500㎎くらいか?



渓流の上にあり川の流れと四角い赤い色の露天風呂との取り合わせが絵になった。しかし入浴は冷たく、炭酸清涼感でしびれるようであった。



野湯垂れ流しであった。まさに温泉道は修行であると痛感できる温泉であり、このように冷たいのが連続すると芯から冷えて辛いものがある。

 

9 頓原温泉   頓原ラムネ温泉    75

以前、頓原温泉は公共温泉施設で入浴したが今回、新築されラムネ温泉として営業されている。小さな内湯と貸切の浴槽が1つである。



内湯は加熱浴槽のみで赤く濁った湯であるが、貸切湯には源泉浴槽も付いており炭酸泉の味覚と清涼感、赤い加熱浴槽と隣り合っており、入り比べられる。



CO2-Na-HCO3、Cl(含炭酸食塩重層泉)で14.5度である。CO2は1400㎎である。総計3620㎎で塩味は薄い。クリアーな炭酸泉といった感じである。



加温浴槽は茶褐色、炭酸は抜けてエグ味、無臭で、源泉浴槽は緑色で炭酸味、塩分は少ない、少金気臭であった。これでも野湯の炭酸量から比べるとぜんぜん少なく、垂れ流しや足元湧出の下津井、井元、酒谷などの強力炭酸泉に比べると弱い。



しかし事前に貸切湯を予約して行ったので待つことなく源泉浴槽にも入浴できた。そして加熱によって炭酸が抜けるのもよくわかった。外に源泉飲泉口もあるが炭酸は1400とは思えないほど抜けていた。

 

10 塩が原温泉 掛合まめなかセンター   75

道路沿いにある温泉センター、公共の施設のようだ。総計6570㎎のNa―Cl,HCO3(重層食塩泉)で透明度30センチの赤褐色、塩エグ味(重層味)、えびせん臭であった。



18度の源泉が毎分44.3リットル湧出し加熱しながら掛け流しである。赤い色はFeの5.2㎎であろう。CO2も722㎎と多量に含有しているが加熱によって無くなってしまっていた。



まあまあ存在感のある湯であろう。炭酸が残っていればさらにベターであろう。内湯1つだけの簡素な施設であった。





 

 

 

ページトップへ
2013/01/04 中国 
山陰の温泉 野湯・秘湯2

1 温泉津温泉 某旅館  洞窟風呂(薬師湯源泉)  90-

温泉津温泉は10年ぶりくらいであろうか?久しぶりである。元湯の赤い塩苦味で炭酸味のある源泉を思い出す。しかしかなり熱いのである。薬師湯の源泉のほうが少しヌルい。小浜温泉もきれいに改修されていた。



さて元湯と薬師湯の間にある、温泉地の中心とも言ってよい場所にあるのが某旅館である。ここは薬師湯源泉を引いており、一つだが内湯がある。これが文化財もので素晴らしい。手掘りの洞窟なのである。



温泉津温泉特有の析出物が床に付き風格が出ている。うろこのような析出物で覆われ何枚も写真を撮った。7グラムほどの食塩泉で炭酸を含み味覚にははっきりと炭酸味が感知できる。鉄分もあり赤い湯である。



2階建ての小さな湯治宿である。



しかしすばらしい宿で、浴槽は90点クラスである。良い宿にめぐりあった 。食事の量が大変多く、料理が次々と出てくる。1万円以下でこの料理はすごいと思った。まず鯛の尾頭付きの丸焼きが付き、つぎつぎと料理が出て私はご飯を食べるまでもなく料理の途中で満腹になった。



2      温泉津温泉 薬師湯  再訪  80

翌日の朝に薬師湯に訪問した。曲線の外装の共同湯で白く塗られ洋風である。隣にある洋館は立派な造りで、ここの資料館および休憩所になっている。



外観は洋風で富士屋ホテルの旧館のようであった。内部も古いままであるがきれいに掃除されていてツヤツヤと光っている。さて温泉は8.5グラムの食塩泉で炭酸も含有しており、透明、炭酸塩味、無臭と観察した。




中央に円形の浴槽がある以前から変わらずのもので析出物で浴槽がドレープのようになっている。相当の長い歴史であろう。隣の白い洋館と合わせて国内でも珍しい共同湯である。



3      湯の原温泉 某個人宅  再訪  85

この温泉は何回も行っている。この地域に行くと必ず寄るのである。しかしばあちゃんはすでに居らず。無人の家になっている。正面の特別養護老人ホームの管理となっており、ここに断って入室させていただいた。



以前のまま玄関先の源泉が溜まっている浴槽があり、ポンプで隣のポリバスに汲み上げる方式である。源泉の湯溜りに入浴した。濃厚な泥が堆積しており泥湯になっていた。



32度ほどの源泉である。赤褐色析出物多し、炭酸塩味、無臭である。10グラムほどの含炭酸食塩泉であろう。ここは庭先の小山から自噴しているのでこの状況は続くであろうが、だんだんと朽ち果てて行くのであろう。



しかし特養で改修して源泉を引かれでもしたらまた一大事である。このままが一番良いのである。

 

4     某温泉 ケーシング浴槽足元湧出野湯   80

某温泉の道路沿いにケーシングが突っ立っており、炭酸の強力な湧出とともに源泉が涌いている。湯面は炭酸の湧出で沸騰状態である。



ここは炭酸が強く食塩は弱い、純な炭酸泉であろう。このケーシングは高さ2メートルほどで、下に台を置いてそれを足掛かりにして入浴する。



入浴すると足は底につかないので途中の配管に足を乗せて入浴した。冷たい鉱泉で20度ほどであろう。



炭酸泉の強烈な清涼感が体中にしびれ温泉とは修行であると痛感させられる温泉であった。コンクリートのケーシング管(ヒューム管)は茶色に染まり、鱗のような析出物が一面に付いている。

炭酸の味覚が強く、炭酸分1500㎎以上だと推測した。なお垂れ流されている源泉は携帯コンテナバスに入れてこちらでも入浴できるようにした。

 

5      某廃業温泉 五右衛門風呂  再訪  75

以前、廃業前に訪問した温泉。その時は男女別の内湯で玉石を積み上げた浴槽であった。特に個性はなく、この地域特有の炭酸分が感知できなかった。



今回源泉槽からホーローの五右衛門風呂に源泉を水中ポンプで入れ、薪を焚いて入浴した。微褐色、少エグ味、無臭で規定外であろうが宿のおばあちゃんは薬湯と言っていた。



おそらく鉄分の入った鉱泉であろう。珍しく炭酸分が入っていない。宿の前に川が流れているが川底から至る所で温泉が湧出し、気泡が出ている。



私は入らなかったが同行者はみな川の中で入浴していた。薪で沸かす浴舎の風情が絶品でこれ以上の鄙びはないであろうと思える小屋である。湯が沸くと透明であった湯はやや薄茶色になった。やはり鉄分があるのだろう。再訪であるが貴重な体験ができた。



 

6      某温泉 源泉浴槽及び地元専用浴舎   85

この温泉は地元専用の湯小屋があり、鍵を借りてから入浴する。事前に許可を取っていた。鍵を借りに行っている時間に湯小屋の上に源泉浴槽があることを発見し、蓋を開けてみると白褐色(ヤクルト色)の色で、少炭酸味+塩味の源泉があった。



みなここで入浴した。湯は炭酸を充分に含み体感清涼感が強かった。



炭酸の味覚はそれほど多くないが、入浴してみると局部が沁みて不思議な温泉であった。匂いは少ない。湯小屋の浴槽は家庭用ポリバスが1つである。



加熱ボイラーが付いており加熱して入浴した。源泉掛け流しで加熱して入浴した。この湯小屋も風情があり鄙びていて良い雰囲気である。



中は浴槽1つと畳の休憩室であった。湯は加熱すると赤褐色に変わり鉄分が含有されているのがわかる。体感清涼感もなくなっていた。炭酸量は下津井温泉の半分以下で700㎎くらいと推測した。しかし塩味があるので含鉄食塩泉であろう。



 

ページトップへ
2012/12/31 中国 
山陰の温泉、秘湯、野湯1

山陰の温泉

1 湯の川温泉 松園 再訪 建築点75

2泊3日で山陰の温泉に行った 。再訪と新規の野湯があり、充実した3日間であった。

まず出雲空港から間近の湯の川温泉「松園」に行った。以前訪問したことがあり、再訪となった。湯は50.2度のNaCa―SO4、Cl(土類食塩芒硝泉)である。総計1560㎎の清澄な温泉であった。



透明、少石膏味、無臭の湯で掛け流しの内湯が一つである。ややつるつるの感触があり、日本三大美人湯にランクインしている。



特記することは、庭に大きな茅葺の宿泊棟が建っており高床式で平屋ながら2階の部屋のようであった。造りは原始的で縄文時代のような造りであった。

しかし畳敷きの良い部屋でスイートルームとしているのであろう。広い部屋であった。またもう一つ小さ目な登呂遺跡のような部屋ももう一つあった。こちらはベットの部屋であった。



2 出雲駅前温泉 らんぷの湯  80

久しぶりに山陰に来たので、新規に出来た、このランプの湯が未湯であった。良いといううわさがあり楽しみにしていた。



出雲駅前にある温泉センターで大きな内湯と露天風呂は一人用の小浴槽が3か所、源泉非加熱の浴槽が一つあった。27.2度の源泉浴槽は水風呂であったが加熱浴槽と違い色も薄く匂いも良かった。



総計4260㎎のFe-CaNa-Cl(含鉄土類塩化物泉)で鉄分を23.7㎎含有し加熱浴槽は赤く濁っている。源泉浴槽は緑色である。弱い塩エグ味で金気臭である。内湯、露天風呂ともに掛け流しで良かった。鉄分のためかキシキシの感触の湯であった。





3 出雲某温泉 温泉スタンド  80

普通の道路際にある温泉スタンド。しかしこの温泉は後ろにコンクリートの桝があり栓をすれば湯を溜められて入浴することができる。



7084㎎のNa-SO4,Cl泉(食塩芒硝泉)で59.8度である。透明、塩苦味、無臭で私の最初の推測ではNaCa-Cl 10グラムと推測していたが芒硝泉であったとは驚きである。



スタンドから出る湯が熱く冷ましても46度以上ある。忍耐の入浴となった。なんと芒硝泉でも濃いのはつるつるするのか?つるつるの感触がある。なかなか良い湯であった。



4 立久恵峡温泉 御所覧場  再訪 70

以前、それもかなり昔に訪問したことがある温泉。清澄な食塩泉だった記憶だがその通りの透明、塩味、無臭のきれいな湯であった。立久恵峡という景勝地にあり、露天風呂から対岸の岩峰群が見える。



景観は良いのだが湯は循環であった。





5 小田温泉 はたご小田温泉  再訪 70

他の人に運転を任せると睡魔が襲ってきて、うつらうつらしているうちに小田温泉に着いた。ここも再訪である。20.3度の規定泉でメタホウ酸、メタケイ酸にて規定の温泉である。総計970㎎なのでもう少しで塩類泉に入れるところである。



メタケイ酸75㎎ メタホウ酸7.3㎎である。この温泉は風雅な趣でご主人が絵付けしたタイルの貼ってある浴槽で、絵が描かれている。



ここで昼食としてうなぎ重を食したが天然ウナギは固くて腰があり私の味覚には合わなかった。湯は特に個性はなく透明、無味、無臭である。



6 某廃業温泉 垂れ流し  再訪 70

以前訪問したが、このたびは廃業しており、以前からあった玄関前の湧出源泉にポリバスを置き入浴した。透明、無味、無臭で実測22.5度なので放射能泉ではないかと推測する。



しかし今回の小屋原温泉での郡司勇ファンクラブオフ会の温泉マニアたちはみな温泉と確信して嬉々として入浴するのであった。



私も過去に宿の浴室で入浴しているが今回の携帯用コンテナバスで源泉直で喜んで入浴した。

 

7 某温泉 垂れ流し木製桝野湯   75

この温泉は古い地図に温泉マークが乗っていたところで私も過去に近くを捜索した温泉であった。しかし過去の湯治場は廃業し、建屋もなくまったくわからずに玉砕した温泉であった。



今回は詳しい人が下調べして、草地の斜面に湧出地があってそこになんと源泉槽まであった。



鉄分の多い水で茶褐色濁り、エグ味、金気臭、の温泉が毎分50リットルほど湧出していた。含鉄重層泉と思われた。25度には至っていない。竹藪の斜面にある四角い浴槽に入浴した。



 

8 某個人宅温泉 コンクリート桝   70

ここはヒットであった。温泉名もわからず、寺の名前だけわかる温泉で、寺の近くを彷徨して温泉らしきものを発見するという難行である。



しかし6人ほどの嗅覚できれいな別荘建築の前で、ここがくさいと聞き込みに入った。すると庭先に源泉がありこの別荘が温泉であることが分かった。



室内の浴槽には湯は張っていないが、庭先のコンクリート桝には源泉が流れている。みなこちらに入りたくて、入念に話を温泉への熱情に持って行く。

 

話し始めて10分くらいでこの源泉コンクリート桝に入浴OKが出た。分析表もあり総計241.1㎎の単純温泉で温度は17.6度である。何で規定なのかは書いていない。規定外だと思われる。



しかし透明、金気味、少金気臭であった源泉は、長年の堆積による鉄分で人が入浴するとまっ茶色に濁った。含鉄泉であろうと推測した。温泉名の看板も出てきてここが某温泉であったことがわかった。このお宅が温泉であることを突き止めたのは奇跡的であった。女性の参加者も湯あみ着で入浴していた。

 

ページトップへ
新しい紀行へ 過去の紀行へ
このページの先頭へ
Copyright c 2010 Isamu Gunji All Rights Reserved.