温泉チャンピオン 郡司勇の温泉サイト » 2010 » 4月
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郡司が実際に行き、観察・記録した湯について書いています。
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温泉紀行
2010/04/22 関東 
都内、屈指の温泉銭湯 蒲田温泉

蒲田温泉

1. 食塩重曹泉 17.9度
2. 総計 2305mg
3. 有機物 120mg  透明度 4~5センチ

蒲田の南西にある温泉銭湯、ここは2階が休憩所で居酒屋のような飲食ができるので、銭湯のほかに休憩や宴会ができる銭湯である。私はこの温泉が近いので、温泉仲間の集まりや、NHKの撮影などでも使った。湯は総計2305mgの食塩重曹泉(Na-HCO3,Cl)で17.9度、PH7.9の黒湯である。有機物の含有量は120mgと多くCO3は7.0mgと少量である。しかしユーシティよりこちらのほうがつるつるの感触がある。黒さはやや少ない。黒褐色(4~5センチ)、少苦味、匂いは少ないが仄かなわら臭がある。半円形の内湯に温泉が入れられている。熱い湯とヌル湯の浴槽、2つに分かれているが、源泉カラン自在で好感した。源泉を足すことによって新鮮な湯に触れることができて良い。


蒲田温泉 
東京都大田区蒲田本町2-23-2
TEL:03-3732-1126
大人 450円 子供 300円

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2010/04/18 関東 
埼玉県の温泉センター4ヵ所

王様温泉 おふろの王様志木店  85 
加温掛け流し 新鮮な香ばしい香りあり 少泡付き 

おふろの王様という日帰り温泉センターに行った。名前からすると温泉は期待できないな、と思いながら入浴した。しかし34.4度の源泉を加熱だけして掛け流し浴槽があり、なかなか良かった。「王様の湯」という露天風呂のみ掛け流しで、その他の温泉利用の浴槽は岩風呂、寝湯、壷湯があるが循環、殺菌である。しかし「王様の湯」一つが良いので感動した。和風の平屋造りの温泉センターである。総計2469mgの重曹食塩泉(Na-Cl.HCO3)ながら茶色に濁り(40センチ)塩エグ味があり、香ばしいかつお節臭のような新鮮な香りがある。じっと入浴していると弱いが気泡の付着もあり、匂いと共に新鮮な湯であることがわかる。加熱しているが弱いもので気泡が抜けていないのであろう。また感触も弱いつるつるの肌触りがあり好感した。味覚は重曹と塩気が適度に入り2.5グラム弱の源泉ながら良い個性が出ていて高い評価としたい。

小江戸はつかり温泉  75 
加温殺菌 掛け流し 源泉ヌル湯も殺菌が残念 

富士見川越バイパス沿いにある温泉センター。和風の大きな温泉センターの外観である。内湯と露天風呂に一つずつ源泉ヌル湯浴槽と加熱適温浴槽がある。源泉ヌル湯のほうは加温掛け流しで適温浴槽の方は加熱循環である。掛け流しながら残念なのは源泉で殺菌していることである。しかし塩素臭は気にならない程度である。37.8度の食塩泉で総計5770mgの源泉。1700mの深い掘削である。オレンジ褐色濁り(1m)、塩甘味、微金気臭と記録した。掛け流しの量がちょろちょろとかなり少ないのと、処理済みのためか新鮮さを感じられず残念である。露天風呂の庭には水が大きな樽から落下するという、大滝の池があり凝った趣向である。数分おきに大樽一杯の水が屋根より落下して豪快な滝になる。一応掛け流し浴槽を設置しているという意味で最近の日帰り温泉センターのレベルは上がっていると感じた。しかし37.8度という温度と毎分412リットルの湧出量もあるので、ヌル湯浴槽は処理せずに源泉のまま、量を多くして掛け流しであればさらに良いと思われた。

さいたま三橋温泉 湯快爽快湯けむり横丁 80 
食塩泉 34.7度 オーバーフロー

和風2階建ての大きな温泉センター、エントランスには大きな吹き抜けがあり、回廊のように周囲に小部屋が並んでいる。大広間に面した内部の唐破風の玄関から浴室に入る。湯は34.7度の食塩泉で総計3482mgの温泉である。オーバーフローながら循環濾過加熱である。桧の内湯と壷風呂は完全循環で駄目な使い方であるがヌル湯と熱湯はオーバーフローがあり良い。特に熱湯湯口からは臭素臭があり好感した。浴槽の湯は薄褐色透明、塩甘味、少臭素臭と観察した。1500mの掘削で湧出している大深度温泉である。湯口の匂いが良いので循環オーバーフロー(半循環)ながら高評価とした。1箇所でも掛け流し浴槽があると良いと思われた。34.7度あれば掛け流しの量にも拠るが30度前後のヌル湯浴槽が実現できるであろう。
宮の湯温泉 天然温泉むさしの湯  75 
食塩泉 総計14043mg 35.8度 
壷風呂が加熱掛け流し

さいたま市の岩槻側にある日帰り温泉施設。和風の平屋でたたみ敷きの廊下を浴室に行く建築である。内湯は白湯で、竜神の湯という露天風呂と神酒の湯(みきのゆ)という壷風呂の浴槽だけ温泉を使っている。温泉利用を限定しているのはよいと思う。しかし大きめな露天風呂は加熱、循環でオーバーフローを採っている。3つの壷風呂は加熱源泉掛け流しであるが、やや新鮮味に欠ける。茶色に濁っているが鉄分が析出した後の濁りであった。露天風呂は琥珀色透明、塩甘味、微湯の香と観察したが、味覚が14グラムとは思えない。少量加水していると推測した。35.8度の強食塩泉で総計14043mgと多い。鉄分も0.6+4.1で4.7mg含有されており、源泉のままであればさらに赤く濁るであろう。壷風呂は茶色に濁っているので弱く掛け流しされていると思うが個性は少なくなっている。

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2010/04/17 関東 
箱根芦の湯 松坂屋旅館  

芦の湯温泉  松坂屋本店  85
薄白濁、たまご味・少苦味、少硫黄臭 
独自源泉 掛け流し 59.1度 PH8.1 

箱根に泊まりで行こうと思い、急遽年末に新年の予約をした。小涌谷の三河屋か芦の湯の松坂屋にしようか迷ったが、松坂屋に部屋が取れた。日帰りでは3回ほど訪問しているが良い湯で好きである。適度な硫黄含有量で薄く白濁しているか、たまに緑色透明になる温泉である。以前一度だけ緑色の時に遭遇したがたいていは白濁である。分析表では59.1度の含硫黄土類重曹石膏泉(S-CaNaMg―SO4HCO3)でPH8.1の源泉である。硫化水素イオン(HS)を4.84mg含有し硫黄型であるが平成17年の分析表ではH2Sは0.43mgと極少量になっている。しかし白濁の具合から以前の分析表(平成5年)の通りH2S 3.3mgほどあると思われる。薄白濁、たまご味・少苦味、少硫黄臭と観察した。湯は掛け流しで利用されており、加温加水一切していない良好なものである。熱い浴槽とヌル目の浴槽に分かれており内湯だけのものである。ヌル湯のほうが熟成され硫黄分が析出していて白濁が濃くなっている。湯は味覚に良く表現されており、たまご味がはっきりと分かる。良い温泉であった。となりの紀の国屋では源泉が温いので加温しているか、または湯の花沢からの町営源泉を利用しているが、松坂屋は独自源泉だけの利用である。良い源泉を今後も守ってほしいと思った。

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2010/04/09 中部 
愛知県の東部の温泉、4ヵ所

1天然温泉 アサヒの湯 
根尾川温泉のローリー 純重曹泉 36.6度 
総計1801mg 循環、殺菌ながらつるつるあり 

根尾川温泉のタンクローリーによる輸送のスーパー銭湯の温泉。国道1号線沿いに大きく天然温泉と表示されていたので寄って見たが、ローリー輸送温泉でカウントしていないので残念である。根尾川温泉のどの源泉であるが不明であるが、総計1801mgの純重曹泉で36.6度である。つるつるの温泉で循環、殺菌である。露天風呂のみに温泉が使われており、透明、微エグ味、無臭と記録した。

2一畑山薬師寺温泉 
22.4度 鉱泉(規定泉か) CO3 46.8mg OH 0.5mg 
透明、少甘味、無臭 オーバーフロー多し 良い使い方 
つるつるの湯 

小高い山の上にあるお寺の温泉。立派な本堂の前に入浴棟が建っており、1500円で入浴できる。22.4度の既定泉と思われるが何で既定されているかは不明。温泉法の温泉ではないかも知れない。しかしCO3 46.8mgと多量に含有されておりつるつるの良い入浴感触であった。重曹分はNa110mg HCO3 204mgで314mgと少し足らない。ほかにHS 0.3mg OH0.5mgでともに規定ではない。総計399.7mgである。鉱泉ながらオ-バーフローの多い使い方で加熱掛け流しと言って良いであろう。湯口は全て源泉で、良い使い方である。透明、少甘味、無臭と観察した。三河の低い山々を眺める展望の良い浴室で、遅い紅葉が綺麗であった。ほかに5連の壷風呂が並び凝った造りである、浴槽も黒御影の立派な造りで、特にヌル湯浴槽があり長湯に最適である。鉱泉としてはこれ以上を求めるのが難しいほどの良い温泉であった。
3ラグーナの湯 
CaNa-Cl(塩化土類泉) 37.9度 総計11290mg 
海沿いのマリーナ近くにある。眺望良し。透明、塩苦味強し、微臭素臭残る
循環 
海岸に大きな施設が再開発され巨大な観光スポットになっている。広い駐車場に次々と車が入って行きヨットマリーナと各種施設が揃いラグーナ蒲郡として観光客に人気がある。その片隅に小さめな温泉入浴施設が建っていた。ラグ-ナの湯と言い。海を眺める内湯と小さな露天風呂が付いている。37.9度の塩化土類泉(CaNa-Cl)で総計11290mgの高張性の温泉である。カルシウムが主成分のため苦味が際立っており、成分含有量以上の味覚を発揮していた。Na 1790mg Ca 2320mg Cl 6610mg SO4 4590mgの成分のほかに臭素Br 22.9mgを含有し仄かに匂いに残っているのは好感した。海のかなたに渥美半島が見える絶景で美しい景観の温泉であった。透明、強塩苦味、微臭素臭と観察した。循環が残念である。

4幸田くりすの温泉 単純泉 25.8度 pH8.9 
透明、無味、無臭 弱いつるつるあり、加温、循環、殺菌ながら
源泉オーバーフロー 源泉水風呂あり 

蒲郡のとなり、幸田町にある温泉施設。小さな木造の日帰り温泉で25.8度と温度で規定になっている単純泉である。加温、循環、殺菌ながら湯口は源泉を入れ浴槽内部で加熱循環をしている。弱いオ-バーフローになっている。また源泉浴槽の水風呂もあり良い。総計350.3mgの重曹系である。CO3 は14.8mgと少々含有されておりよわいすべすべがある。透明、無味、無臭ながら源泉をうまく使っており温泉の個性は感じられた。鉱泉に近い温度の温泉でも、このようにうまい使い方の温泉施設が近年造られるようになり喜ばしいことである。

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2010/04/07
4月17日 土曜日NHK文化センターで講演会

以下の件を告知します。よろしくご参加のほどお願い致します。

温泉チャンピオン・郡司勇の「本当に良い湯」
■日時:4月17日(土)15:30~17:00
■場所:NHK文化センター青山教室(地下鉄「青山一丁目」駅直結)
■受講料:NHK文化センター会員 3,150円/一般 3,780円 
■詳細・お申込:http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_540881.html

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