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2012/06/17 東北 
鳴子の秘湯、野湯、仮設、炭酸泉

1      東鳴子温泉 なんぶ屋

鳴子御殿湯駅からすぐの温泉。初音温泉の隣にある。今まで入浴していなかったので訪問してみた。東鳴子共同源泉の新井2号、新井5号、唐竹沢源泉、動力源泉の4本の混合である。



71.5度のNa-HCO3、Cl、SO4で総計1449mgの温泉である。内湯と露天風呂がある。透明微黄色、無味、微油臭であった。よわいつるつるがあった。ただし鳴子にあって珍しい循環、殺菌であった。残念である。



2      鳴子温泉 大畑共同湯

鳴子温泉の川向にある地元専用共同湯。コンクリートの鄙びた外観の建物で国道沿いにある。コンクリートの浴槽が1つのみの簡素な施設で分析表はなかったが芒硝泉であろう。



熱い湯で豪快に出ているので、弱く加水されていた。透明、少芒硝味、無臭と観察した。



3 轟温泉 目の湯

NO4地獄に行ったが温泉が出ておらず、しばらく使われていないようであった。帰りに轟温泉の前にある目の湯に行った。日帰り温泉施設で小さな施設である。



内湯の四角いタイル浴槽と石組露天風呂があった。溶存物質760mgの単純泉で重曹食塩系である。透明、無味、無臭の掛け流しであった。ややつるつる感を感じる湯であった。



4 中山平温泉 玉鳴号工場専用温泉

中山平で温泉を使って日本酒を造っている。またその水をペットボトルに詰めミネラルウォーターとして売っている。なんとその工場の源泉に入浴することができた。



40度ほどの源泉は大量に湧出しており、数年使われていなかったコンクリートの露天風呂を掃除して湯を張り入浴した。ミネラルウォーターとして販売するほどの温泉なのでまったくの透明、無味、無臭のきれいな湯で弱いすべすべ感があった。社長さんの特別許可でレアな体験をすることができた。



5 中山平温泉 しんとろの湯

しんとろの湯は良かった。国道に沿った日帰り施設で93度という高温の源泉を加水することなく源泉100%で使っている。そのために裏手には長い木の樋がありそこをゆっくり流して冷ましている。中山平の源泉は温度が高く、充分に硫黄分を含有し、炭酸イオンによるつるつるがある良い湯である。



このしんとろの湯はそれら全てを生かしておりつるつるの硫黄臭のある湯が使われていた。薄白濁、たまご味+少エグ味、硫黄臭と観察した。つるつるはかなり強く中山平の中でも屈指であろう。一枚皮が付いたようなヌルヌル感は良い感触である。



硫黄分はHSの16.4mg S2O3の5.9mg H2Sの0.6mgである。陰イオンの重量パーセントのトップはCO3の105.3mgで31%である。含硫黄重曹泉になっているが含硫黄炭酸ナトリウム泉と称するべきであろう。中山平の素晴らしい個性を充分に発揮した温泉であった。



6 鳴子温泉 姥の湯

姥の湯に宿泊した。この旅館は4つの源泉があり硫黄泉と重曹泉、芒硝泉、単純泉とある。硫黄泉は小さな木造の湯小屋で硫黄臭のある白濁した湯である。



重曹泉は露天風呂に使われ金気臭のある湯であった。芒硝泉は宿泊者専用風呂に使われやや甘味をもった温泉で重曹と芒硝がほとんど同量ですこし芒硝が多くなっているものである。



単純泉の浴槽もある。鳴響という音楽イベントにトークショウで出演した。





7 鳴子温泉 すがわら仮設風呂、大浴場

旅館すがわらの屋上に仮設の露天風呂ができた。家庭用の桶風呂とヒノキ風呂が置いてありすがわらの源泉が入れられていた。透明、無味、無臭だがつるつるした湯で仮設の雰囲気がよかった。



大浴場は今日も青味がかった色でなかなか良い。メタ珪酸498mgを誇る湯で青くなるが、私が行くといつも青くうれしい。



8 潟沼温泉 天然沼に入浴 足元湧出

潟沼は直径800mほどの湖で酸性度が強く、なめると酸味が強い。レストハウスの前で地震の奉納演奏がされており日曜日の唯一のイベントである。対岸に湯が比較的多く湧出していて暖かいところがあるというのでボートで行ってみた。



湯の色は藻の作用なのか濃い緑色で美しい。ところによっては黄色のところもあり変化がある。東屋と竜神様の鳥居のまえあたりの湖畔には沼の中から温泉が湧出していて、あちこちで気泡が立ち登っている。足を入れてみると30度くらいの温度の湧出で水温は27度ほどになっていた。



酸味も強く酸性泉であることは間違いなく、またたまご味も硫黄臭もあるので硫黄分も含有しているであろう。湖畔で入浴した。



9 鳴子サンハイツ温泉 リゾート会員専用温泉

大きなコンクリートのリゾートホテルで会員専用の施設である。知り合いのコネで入浴することができた。緑の山々を見渡せる高台にある露天風呂の眺望が良かった。



透明、無味、無臭の単純泉で58.3度 総計394mgの個性の無い湯であった。タイルの四角い内湯と石張りの露天風呂の施設であった。





10 東鳴子温泉 田中旅館

油臭の黒湯の名湯「田中温泉」が今年09年6月で休業してしまうというのでまた再訪した。黒湯は小さな勾玉風の浴槽に入っており、メインの円形の浴槽の湯は白濁していた。



田中温泉で白濁しているのは初めてでよく観察したが硫黄分からの白濁のようだ。よわい油臭はあり硫黄臭はない。しかしよわいたまご味があり、そのためであろう白濁していた。





11 鳴子温泉 福の湯

鳴子温泉には炭酸泉と放射能泉だけないと思っていたが、炭酸泉はあるという。そこで鳴子駅の川の対岸にある福の湯を訪問した。38.3度の大畑1号泉で総計1261mgであるがガス成分は除いてある。



CO2-CaNa-HCO3泉で含炭酸重炭酸土類泉である。CO2(炭酸)は1221mgで立派な炭酸泉である。浴槽での使われ方も良く、湯の中から湧出させている。気泡とともに湧出し身体に泡がつくし、飲むと炭酸清涼味がする。木の浴槽で茶色に染まり、七里田温泉下湯のような雰囲気が出ていた。



ほかの内湯と露天風呂は循環でだめであるがこの炭酸泉浴槽だけは掛け流しで良い。これで鳴子には放射能泉以外はすべてあることになった。

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